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段階① 迎える / 3分で読めます

頼むときに言うのは3つだけ ― 前提・材料・合否

返ってきたものが「なんか違う」。その原因の多くは、こちらが言っていないことにあります。慣れるまでは、3つだけ数えてください。

つまずき:当たり前すぎることは、言い忘れる

AIに頼んだら一般論が返ってきた。何度も往復して、結局自分で直した。こういうとき、相手の能力を疑う前に、1つ確かめたいことがあります。言っていないことは、伝わっていません。

厄介なのは、自分にとって当たり前すぎる前提ほど、言うべきことだと気づけない点です。「うちは製造業で」「この取引先は部長が窓口で」。人には言わなくても通じていたので、相手が知らないという発想が出てきません。

考え方:前提・材料・合否の3つ

慣れるまでは、頼むたびにこの3つが入っているかを数えます。

①前提。誰に出すものか、どういう立場で書くか。無いと、一般論が返ってきます。

②材料。手元の資料やデータ。これは要約せず、そのまま貼ります。「だいたいこういう資料があって」と説明するより、丸ごと渡すほうが速くて正確です。相手は長いものを読むのを嫌がりません。むしろ材料が足りないと想像で埋め、その部分があとで嘘として出てきます。

③合否。どうなっていたら合格か。長さ、形式、締切。先に言っておけば、2枚のものが返ってくることはなく、往復が1回で済みます。

たとえば「取引先の社長宛てに、値上げのお願いの手紙を。前回の見積書を貼ります。A4で1枚以内、相手を立てる調子で、金額の話は最後に」。前提・材料・合否が、この1文に全部入っています。

今日からできること:合格ラインを先に言う。分からなければ聞いてもらう

3つのうち、慣れると一番効くのは③合否です。頼む前に「出来上がりはどうなっていればいいか」を一言、先に決めてから渡してください。ダメ出しも楽になります。「なんか違う」ではなく「合格の条件がずれていた」と言えるからです。

もう1つ、一行足す癖をつけます。「始める前に、分からないところがあれば先に質問してください」。AIは曖昧な頼みを受けても聞き返さず、勝手に決めて進みがちです。頭が悪いのではなく、素直すぎるのです。この一行で、人の優秀な部下なら自然にやってくれる「手を動かす前の確認」が戻ってきます。

そして材料は、面倒がらずに貼る。これがいちばん地味で、いちばん効きます。

「頼むときに言うのは3つだけ ― 前提・材料・合否」を表したイラスト

続きは、本1『AI社員を、あなたの右腕にする』の3章 3-3「言っていないことは、伝わっていません」と、4章「頼み方の芯 ― 仕事の型」で。

本1『AI社員を、あなたの右腕にする』の表紙

本1『AI社員を、あなたの右腕にする』

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